第9回
2013年3月2-3日 |
- 【第1部 特別講演】
浜松オンコロジーセンター 渡辺 亨先生
「 君たちに伝えたいこと 」
- 【第2部 Debate】
名古屋大学 澤木 正孝先生
「 趣旨説明及びディベートに関して 」
症例1:定期的に脳MRIを施行する
VS 症状が出るまで脳に関する検査はしない
・HER2陽性乳癌、2年前Bp+AX施行。
・病理:浸潤性乳管癌, グレード3,ER陰性, PgR陰性, HER2(3+)。
・咳嗽出現したため、胸部CT施行したところ多発性肺転移を認めた。
・HER2陽性MBCは脳転移が比較的多いと聞いたため、
脳転移検索を定期的にするかどうか主治医として迷っている。
チームA:定期的に脳MRIを施行する
チームB:症状が出るまで脳に関する検査はしない
症例2:化学療法を継続 VS RT + ホルモン療法に変更
・56歳女性 グレード3, ER(8), PgR(8), HER2(0)
・浸潤性乳管癌, Bp+SN施行, N(-), 残存乳房への照射施行。
・術後フェマーラ内服中3年目に肝転移出現(最大計3cm, 4個)、
パクリタキセル施行。
・治療開始3ヶ月にてcCR、化学療法の副作用は軽度。
チームC:化学療法を継続
チームD:RT + ホルモン療法に変更
症例3:化学療法 → ホルモン療法 VS ホルモン療法のみ
・56歳閉経後、右乳癌 (T2,N0,M0; Stage IIA)でBt+SLNB施行.
・病理結果:Invasive micropapillary carcinoma, t=35mm×30mm
・n: 1/3 (SLN, 0.7mmのmicrometa, 郭清は省略),
グレード2, ER(8), PgR(8), HER2(1+), Ki67<20%
チームA:化学療法 → ホルモン療法
チームC:ホルモン療法のみ
症例4:このまま温存手術を勧める VS 全摘手術(+再建)を勧める
・29才、閉経前、右乳癌 (T1, N1, M0; Stage I)
・MRIの広がり診断では1.5 cm程度であり、温存手術は可能。
・生検ではInvasive ductal carcinoma、ER(2), PgR陰性, HER2(1+)
・母親が35才の時に乳がんにかかり死亡し、姉が32才時に手術を受けている。
・BRCA1/2遺伝子検査は受けていない。
チームB:このまま温存手術を勧める
チームD:全摘手術(+再建)を勧める
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