第7回
2011年3月5-6日 |
- 【第1部 特別講演】
熊本大学大学院 山本 豊先生
「Luminal A/B型乳癌における生物学的特性の差異について」
- 【第2部 Debate】
名古屋大学 澤木 正孝先生
「趣旨説明及びディベートに関して」
症例1:AC(EC) or FEC vs Anthra → Taxan
43歳、家族歴:母親・叔母・姉が乳癌左乳癌(T2N0M0)に対して、
Bp+SLNBを施行。
病理結果:invasive ductal carcinoma, IIa2(solid-tubular carcinoma)
t=28x25mm, HG:3, n:0/1(SLN), ER:0, PgR:0, HER2:0, Ly(-), v(+)
Ki67=30%
断端:陰性TN乳癌, N0にTaxanは必要か?
チームA:AC(EC) or FEC
チームB:Anthra → Taxan
症例2:Ax郭清追加 vs Ax省略のまま
58歳、右乳癌(T2N0M0)に対してBp+SLNB施行。
術中の迅速病理検査(HE and cytology)で転移陰性
病理結果:invasive ductal carcinoma、IIa2, t=21 x 19mm, HG:3
ER:0, PgR:0, HER2:0, Ki67=30%, ly(+), V(-),断端陰性
SLN永久標本で転移あり(1.5mm)
micrometaに対する腋窩郭清(特にTNケースで)
チームC:Ax郭清追加
チームD:Ax省略のまま
症例3:LH-RH agonist + TAM
vs 化学療法 + TAM(±LH-RH agonist)
43歳、閉経前、右乳癌(T1N0M0 stage I)でBp+SLNB施行。
術中SLN転移陽性で郭清を追加した。
病理結果:invasive ductal carcinoma, IIa3, t=18 x 17 mm, HG:2, n:2/19
ly(+), V(-), ER:8, PgR:8, HER2:1+, Ki67=15%
luminal A type閉経前乳癌、n+の時に化学療法は必要か?
チームB:LH-RH agonist + TAM と 最終立論
チームC:化学療法 + TAM(±LH-RH agonist)
症例4:LH-RH agonist +AI(±RT)
vs 化療( FEC100x4→PTXqw x12)
→ LH-RH agonist +AI(±RT)
27歳、閉経前、右乳癌(T2N1M0 stageUB)。大きさ4.0x3.0cm
CNBにて、 invasive ductal carcinoma、 HG:2, ER:8, PgR:8,HER2:1+
術前化学療法(DOC)1コース施行したところ、著効したが、倦怠感の副作用強く、結局1コースのみで終了。
手術は患者の希望にてBt+AX施行
病理結果:invasive ductal carcinoma, IIa3, t=12 x 10 mm, HG:2, n:0/19
ly(+), V(-), ER:8, PgR:8, HER2:1+, Ki67: 20%
術後ホルモン療法(LH-RH5年+TAM5年)施行
術後8年目に、右鎖骨上・右腋窩レベルVに最大1.3cmのLN転移を連続性に多数認め、ABC陽性。局所リンパ再発と診断、次の治療は?
鎖骨上リンパ節再発に対して、遠隔再発と考えてホルモン療法から開始するか、
局所再発と考え根治を目指してフルコースの化療から開始するか?
チームA:LH-RH agonist +AI(±RT)
チームD:化療( FEC100x4→PTXqw x12)→ LH-RH agonist +AI(±RT)
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